庭の沈丁花が咲き始めました
とってもいい香りがします。
ゆっくり春になってきました。
朝晩はまだまだ肌寒いけどね。
そんな訳であれから11年が経とうとしています。
11年前のあの日も金曜日でした。
仕事が休みだったので、家でゴロゴロしていたら、
大きな揺れが起こりました。
テレビをつけると濁流に家が流されていました。
それから何度も起きる揺れにすっかり酔ってしまい、
テレビを消して横になりました。
出かけていた父が帰って来てホッとしたのを覚えています。
当時使っていたガラケーで、何度も父にメールを送ったけど、
届いていなかったようです。
11年経ってもあの日、怖かったことは覚えています。
人の悲しみや苦しみは時間で癒える訳ではないし、
複雑な感情を抱えながら日々過ごしている人もいるのだよね。
その年の夏には、カメラを持って旭川にある母校に通うようになりました。
震災があったけれど、アタシは自分のやりたいことを大切にしよう、
そう思って、旭川へ向かいました。
そこから怒涛の5年間が始まり、
撮影とフィルム現像とプリントに明け暮れます。
そして旭川で写真展を開催し、写真集を自費出版するに至ります。
震災から学んだのは、日常は儚いということ。
災害や家族の病気で、日常は日常でなくなってしまう
だからアタシは日常を大切にしたいのです。
そう思って粟島の日常を撮り続けています。
非日常は楽しいことだけで十分なのだよ。