ほまれごよみ

本人は意図せずに嵐を呼んでしまう、ほまれがつづるアレコレ

11年と日常

f:id:homaregoyomi:20220310202125j:plain

庭の沈丁花が咲き始めました

 

とってもいい香りがします。

ゆっくり春になってきました。

朝晩はまだまだ肌寒いけどね。

 

そんな訳であれから11年が経とうとしています。

11年前のあの日も金曜日でした。

仕事が休みだったので、家でゴロゴロしていたら、

大きな揺れが起こりました。

 

テレビをつけると濁流に家が流されていました。

それから何度も起きる揺れにすっかり酔ってしまい、

テレビを消して横になりました。

 

出かけていた父が帰って来てホッとしたのを覚えています。

当時使っていたガラケーで、何度も父にメールを送ったけど、

届いていなかったようです。

 

11年経ってもあの日、怖かったことは覚えています。

人の悲しみや苦しみは時間で癒える訳ではないし、

複雑な感情を抱えながら日々過ごしている人もいるのだよね。

 

その年の夏には、カメラを持って旭川にある母校に通うようになりました。

震災があったけれど、アタシは自分のやりたいことを大切にしよう、

そう思って、旭川へ向かいました。

 

そこから怒涛の5年間が始まり、

撮影とフィルム現像とプリントに明け暮れます。

そして旭川で写真展を開催し、写真集を自費出版するに至ります。

 

震災から学んだのは、日常は儚いということ。

災害や家族の病気で、日常は日常でなくなってしまう

だからアタシは日常を大切にしたいのです。

そう思って粟島の日常を撮り続けています。

 

非日常は楽しいことだけで十分なのだよ。