ほまれごよみ

本人は意図せずに嵐を呼んでしまう、ほまれがつづるアレコレ

7年目に思う


庭の沈丁花が咲きました

とても良い香りです。
桜の開花予報が前倒しになりました。
ここのところアタシは、がっつり体調を崩し、
昨日、麻婆豆腐を食べて少し上がってきました。
弱った時にはスパイスだわね。
前から気づいていたけど、確信しました。

あれから7年がたちました。
あの日は金曜日で、前の仕事をしていました。
ちょうどお休みの日で、自宅でぼんやりしていました。
テレビから流れる衝撃的な映像にショックを受け、
度重なる余震ですっかり酔ってしまいました。
その後も、地元駅まで電車が来ないので、
バスを使って通勤したり、
帰りも数駅前で降ろされてしまい、
父に迎えに来てもらったり、
計画停電で真っ暗な中、懐中電灯の明かりで
晩ご飯を食べたり、非日常がしばらく続きました。

アタシはこの2週間後に旭川へ飛び、
母校の閉校まで、撮影させてもらう依頼をしました。
そして7月の建学祭から撮影を始め、
それから3年間で16回撮影させてもらいました。
その後、写真展・写真集と続いて行く訳ですが、
大学からは撮影許可のみを得ていたので、
移動費や作品をを作る費用はすべて自腹。
すべてが終わった後は、それなりの借金を抱えました。
写真集を販売することで、少しづつ返済してはいます。

アタシの中では、大きな決意をし、
自分の役目をしっかりと果たそうと決めました。
その時は変わらないことを選んだと考えていたけれど、
振り返ってみると、人生のターニングポイントだったと思います。
言うなれば、写真家として生きる覚悟を決めていった時間でした。
だからアタシは忘れないよ。
何度も東北上空を飛んで、真っ暗だった景色を忘れない。

いつか、アタシのやっていることが
世の中のためになるといいなと思い続けています。
アタシが撮る写真は報道でも記録でもないので、
お願いされて撮るものではないから、
そもそも誰も必要としていないところに
撮る動機を見出して撮らせてもらっている訳で、
日常ってはかないと感じたから、
「普段」や「いつも」を撮りたいと考えています。


だからアタシはこれからも、スキというかわりにシャッターを押し続けます。