ほまれごよみ

本人は意図せずに嵐を呼んでしまう、ほまれがつづるアレコレ

写真をアートにした男のこと


暑いので美容院へ行ってきました

刈り上げの面積を広げた攻めたスタイルになりました。
うむ、満足!

そんな訳で「写真をアートにした男」を読み終わりました。
石原悦郎とツァイト・フォト・サロン
という副題が付いています。
石原悦郎さんのお仕事とその足跡について書いてあります。
アタシにとっては、それがそのまま日本写真近代史のように捉えて、
ワクワクしながら読みました。

10代で美術に触れ、20代をまるまるデザインの世界で生きてきたアタシです。
デザインの世界を生きながら、写真の世界に飛び込んだのです。
写真を学んで行く中で、写真はアートの文脈だとどこに入るのだろう?
なんて事もアタマをかすめることもありました。
NYのMOMAでは写真の部門がモダンアートに入っていました。
ただアタシが行った時は、そこが改装中で見ることはできませんでした。
そんなこともあって、アタシにとって写真はモダンアートの
一つの分野だと今でも思っています。
ただ写真そのものはコミュニケーションアートだとも思っています。
だからモダンアートなのか…。

それはさておき、この本は石原悦郎さんが
写真を写真集などの印刷物ではなく、
オリジナルプリントとして販売する事を目的とした
ツァイト・フォト・サロンの歩みが書いてあります。
それは現在の写真ギャラリーや写真展のあり方にそのまま繋がります。
なので写真をやっている人、写真をこれから始めたい人にも
読んでいただきたい一冊なのです。
そして日本における写真とアートの関係についても
読むと整理できるのではないかと思います。
というのも、アートの人は写真を語らないし、
写真の人はアートを語らないから、
両方の分野を知り尽くした上で、あえて写真をアートとして
世界の歴史、日本の歴史をたどった本は他にはないと思うんです。


読み終わってから、写真じゃないとできない事を突き詰めたいと思いました。