ほまれごよみ

本人は意図せずに嵐を呼んでしまう、ほまれがつづるアレコレ

ビシソワーズの思い出


訃報って突然入るものなんだよね

アタシの記憶は、いつも食べ物と結びついていると思う。
あのビシソワーズを食べたのは、
ギョサンを買った年の粟島の島開きだったと思う。
粟島のジャガイモのおいしさは前から知っていて、
ビシソワーズで食べたらおいしいだろうなぁ〜
でも誰も作らないだろうなぁ〜と思っていたら、
なんと作った人がいた。
しかもあしらってある緑の物は、その辺に生えているハーブだという。
粟島の野原にハーブが?!
たしかにハーブは野生のだし、見る目さえあればわかるものだと思う。
それをめざとく見つけてビシソワーズにあしらうなんて
おしゃれ過ぎるよ!粟島じゃないみたいだよ!
島の素材を上手く使ってくれて嬉しいよ!
そんな気持ちがごちゃ混ぜになって食べたビシソワーズは絶品だった。
はじめましてがわりの挨拶は「ビシソワーズおいしかったです!」でした。

それから何度か粟島でその方に会い、
会うたびに酔っぱらっていて、
釜谷でやっていた音楽フェスでは、
ふらふらさまよって、堤防近くの岩に激突し、両膝から流血していた。
「消毒しないとフナムシが出て来るよ」と大ウソをついたら
血まみれの膝に消毒液をかけられて、しみて悶絶していた。
その節は申し訳ありませんでした!

またビシソワーズが食べたい!とリクエストしたのは
今年5月の島開き。「来年作るかぁ〜」と言っていたのに、いなくなるなんて。
ずるいぜ!でもちょっとカッコいいかも?
自分で作っても家族に食べさせるだけになっちゃうから、
そそどに提案してみようかなぁ?
あまり接点はなかったけど、佇まいから大物なんだろうなぁって思っていた。
訃報がネットにも、新聞にも出ていて、やっぱり大物だったのね。
もっとちゃんとはなしてみたかったな。
まぁ、アタシが向こうに行ってからでいいか。


ビシソワーズおいしかったです。ごちそうさまでした。