ほまれごよみ

本人は意図せずに嵐を呼んでしまう、ほまれがつづるアレコレ

あこがれて


見かけ倒しのナンカレーでした

アタシはスパイスがガツーン!と来る方が好きだなぁ。
ちなみにタケノコとジャガイモのカレーでした。

アタシはマンガを読まない人です。
21歳を最後に一切読んでいません。
子どもの頃、マンガを禁止され、本をよく読む子どもでした。
そんな訳で、中学生、高校生時代、
友達に借りたマンガを読むのがたのしみでした。

そんなアタシが大学の卒業制作に選んだテーマが「粋」でした。
「いき」の構造やそれの解読本を読んでもいまいちピンと来なかったとき、
手に取ったのが杉浦日向子さんの江戸をテーマにしたエッセイでした。
お日向さんが漫画家だと知ったのは、エッセイを数冊読み進めた頃。
丁度全集が発売された時期だったので、紀伊国屋書店に2日通って
全巻揃えました。全8巻なのでね、重いんですよ。
その中でも気に入って、繰り返し読んだのが「百日紅」でした。
大好きな絵師、葛飾北斎とその娘お栄のお話。

物語の中を飛び交う、ぶっきらぼうな江戸言葉と小粋なやり取りに
もうアタシはめろんめろん
タイムマシンがあったら行きたい時代は江戸時代。
会いたい人はお栄ちゃん。と思い続けていました。
会うなんて恐れ多い、描いている後ろ姿を見ていたい。
そんなぼんやりとした憧れをずっとずっと抱き続けていました。
そんな中、飛び込んできたのが映画「百日紅」でした。

なんでしょうね、憧れ続けた世界が立体になって動き出す不思議。
小劇場マニアでもあるアタシは「江戸はロック」と刷り込まれているので、
すんなりと世界に入る事ができました。
それはそれは居心地の言い、優しくも、厳しい世界でした。
そうだよね、ものづくりってそう言うものだよね。
時代は変われど、使う道具は変われど、ものをつくる情熱と精神は変わらない。
厳しい世界だけれども、根底には愛が流れているんだよな。
相手を信用しているからこそ、ぶっきらぼうな会話も生きて来るってもんです。


粗熱がさめたらお栄ちゃんの絵に会いに行こう、カメラを持ってね。