ほまれごよみ

本人は意図せずに嵐を呼んでしまう、ほまれがつづるアレコレ

ドラマに思う

久しぶりに倒れそうになりました

 

ポカリスエットを一気飲み。

疲れすぎるとやってくる、突発的な不調。

ここのところなかったのになぁ。

ポカリは自販機のキンキンに冷えたのじゃないとダメなんだ。

 

そんな訳で昨夜見たドラマで考えてしまった。

そのドラマは、耳が聞こえなくなった男の子と

高校時代に付き合っていた女の子が

オトナになって再会するストーリー。

彼は高校卒業後に耳が聞こえなくなり、

その頃の友達とは繋がっていないようでした。

 

二人が偶然再会して、女の子が話しかけるけど、男の子は聞こえない。

彼は手話ではなしかけるけど、彼女は分からない。

たぶんココが1番の盛り上がりのシーン。

アタシにはなんだかなぁって感じでした。

 

なんで歩み寄らない?

二人ともスマホを持っているのだから

それでコミュニケーションできるじゃん。

咄嗟のこととは言え、発想力なさすぎでしょ?

 

なぜそう思ったのか?

それはきっとアタシが障害者だから。

病気になって24年。

10年たった時に申請をだして、障害者になりました。

 

この「障害者」という言葉の破壊力はものすごい。

はじめましてで会った人と、たくさんおはなしをして、

仲良くなれそうだなと思ったとします。

例えば、「あの映画見たいよね」とか

「あの美術館の展示が面白そうだよね」という何気ない会話で

アタシは黙ってしまう。

 

障害者手帳で映画は同伴者一名まで、1000円になります。

そして公立の美術館、博物館は同伴者一名まで無料で入れます。

つまり日常でアタシが恩恵に預かっている、優遇措置なのだけど、

それを相手に伝えるには、障害者であることを伝える必要があります。

 

いきなり目の前にいる、テンションの高いどう見ても元気な人から

「アタシ障害者なんだよね」と言われたら、あなたはどうしますか?

ほとんどの人が、まず困ります。そして黙ってしまう。

最悪の場合「ごめん」とか言っちゃう。なんで?

 

それまではなして、どんなに距離が近くなっても、

はなしをする前の「0」どころか、マイナスまで離れてしまう。

アタシはあなたに会う、ずっと前から障害者なんですけど…

 

正直、面倒くさいんだと思う。

うわぁ…って感じ、ちょっとわかる。

そうなるよね、アタシも必死で手帳を取ったけど、

受け入れるようになるまで10年かかった。

アタシも正直面倒だよ。

 

実際、健常者から障害者になった人の場合、

自分のことを「かわいそうな人」と思っている人は多いよ。

口には出さなくても、キモチの奥底で思っているからタチが悪い。

そう思っているから、周りに伝わって優しくしてもらえる。

それは心地いいだろうね。

 

アタシの場合は精神障害だから、表向きはまったく分かりません。

だから余計に驚かれる。

でもね、アタシみたいな人はあなたが気づかないだけで、大勢いるんだよ。

 

ドラマのはなしに戻ります。

二人が再会して、男の子が泣きながら手話ではなします。

この泣く理由もよく分からないけど、

きっと彼は自分の障害を受け入れ切れていないんだよね。

この先、彼が障害をどうやって受け入れるかを

ゆっくり丁寧に描いてくれたらいいな。

難しいとは思うけどね。

 

アタシにはできないことがたくさんあります。

例えば遊園地に行っても、Gのかかる乗り物に乗れません。

登山やダイビングも気圧が変わるからできません。

それ以外にも、初めてのコトをするときには、

主治医に相談しないといけないみたいです。

時々フライングをして怒られます。

 

でもアタシには写真がある。

旅をして、出会って写真を撮る。

そして、フィルム現像をしてプリントをする。

幸いそれらはカラダに負担がかからないので、問題はありません。

 

できないことを嘆くより、できることを喜ぼう。

そう考えを改めてからは、とってもラクになりました。

嘆いていたら人生は前に進まないからね。

とにかく前に進む、それを大切にして日々生きています。

 

最後にこの言葉をみなさんに送ります。

「すべての健常者は障害者になる可能性がある!」

 

えっ?と思ったでしょ。

明日も元気で生きられる保証はどこにありますか?

将来、大きな病気をしないと言い切れますか?

言い切れる自信はどこから来ているのですか?

ほらね、ドキッとしたでしょ?

それがあなたの中にある、ココロの段差です。

 

そういうココロの中の段差がなくならない限り、

この社会は、国は、世界は本当のバリアフリーにはならないんだよ。

 

超長文、読んでくれてありがとうございました!